偶関数・奇関数の定積分

積分法
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今日の1題

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偶関数・奇関数

今日は偶関数・奇関数の定積分について考えます。まずは,偶関数・奇関数とは何かということから確認しておきます。偶関数とは,任意の実数\(x\)に対して,

 \(f(-x)=f(x)\)

を満たす関数のことをいいます。このとき,定義から分かるように\(y=f(x)\)のグラフは\(y\)軸対称です。また,奇関数とは,任意の実数\(x\)に対して,

 \(f(-x)=-f(x)\)

を満たす関数のことをいいます。このとき,定義から分かるように\(y=f(x)\)のグラフは原点対称です。それでは,確認のため2題ほどやっておきます。

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この問題は慣れていないとかなり難しいと思います。偶奇分解というものを題材とした問題です。大学でフーリエ解析というものを学ぶと出てくるものです。それではもう1題。

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偶関数・奇関数の定積分

\(f(x)\)が偶関数のとき,

 \(\displaystyle{\int_{-a}^{a}f(x)dx=2\int_{0}^{a}f(x)dx}\)

\(f(x)\)が奇関数のとき,

 \(\displaystyle{\int_{-a}^{a}f(x)dx=0}\)

のように,これらを利用すると計算を楽にすることができます。これらは偶関数の線対称性,奇関数の点対称性を利用して導かれたものです。

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次は,この偶関数・奇関数の性質を利用した積分の応用問題です。

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次の問題をやればしくみが分かると思います。

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これらは偶関数の線対称性と次の積分の点対称性をうまく利用した問題です。

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つまり,例えば\(y=\frac{1}{1+e^x}\)のグラフは図のようになり,

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このグラフは\((0,\frac{1}{2})\)に関して対称です。\(y=\frac{1}{1+e^x}\)を\(y\)軸方向に\(-\frac{1}{2}\)だけ平行移動させ,\(f(x)=\frac{1}{1+e^x}-\frac{1}{2}\)とおくと\(f(x)=\frac{1-e^x}{2(1+e^x)}\)であるから

 \(f(-x)=\frac{1-e^{-x}}{2(1+e^{-x})}\)

    \(=-\frac{1-e^x}{2(1+e^x)}=-f(x)\)

となり,\(f(x)\)は原点対称なので,もとのグラフは \((0,\frac{1}{2})\)に関して対称です。 あと,\(\displaystyle{\lim_{x \to -\infty}y=0,~\lim_{x \to \infty}y=1}\)であることを考えて,積分区間の\([-a,a]\)の\([-a,0]\)において\(y=\frac{1}{1+e^x}\)と\(x\)軸とで囲まれる部分を切り取り,\([0,a]\)の\(y=\frac{1}{1+e^x}\)のグラフと\(y=1\)の間に貼り合わせれば縦の長さが\(1\),横の長さが\(a\)の長方形ができるというようなしくみです。

これと,\(f(x)\)が偶関数であるときに,その性質をうまく組み合わせたものが

 \(\displaystyle{\int_{-a}^{a}\frac{f(x)}{1+e^{kx}}=\int_{0}^{a}f(x)dx}\) (\(k\)は\(0\)以外の実数)

ということになります。この積分も大学入試ではたまに見かけます。今日の1題とはあまり関係ないかもしれませんが,偶関数の積分の応用としてまとめて理解しておくとよいと思います。それでは今日の1題です。

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いかがでしたでしょうか。積分の問題は計算が面倒なので手際よくやることが大切です。一見複雑に見えるものでも必ず,なぜそのようにやればできるのかという理由があるものです。そうした理由を探るとより深い理解を得ることができるかもしれません。ではまた。

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